共通フレームとは（ITパスポート・マネジメント系）

共通フレームについてをメリットデメリット含めて説明していくよ〜！

ITパスポート試験（iパス）における「共通フレーム」とは、ソフトウェアやシステム開発における共通の基準や枠組みを提供するものなの。特に「共通フレーム2013（SLCP-JCF 2013）」が有名で、これはソフトウェア開発や調達の際に、発注者と受注者が共通の理解を持てるようにするためのガイドラインよ！

共通フレームの概要

共通フレームの目的

• ソフトウェアやシステムの開発プロセスを標準化
• 発注者（企業など）と受注者（ITベンダーなど）の認識のズレを防ぐ
• 開発工程ごとの役割や作業内容を明確にする

共通フレームの特徴

• 国際標準（ISO/IEC 12207）に基づいている
• ソフトウェア開発のライフサイクル全体をカバー
• 発注者・受注者間の契約や責任範囲の整理に役立つ

ソフトウェア開発のライフサイクル

共通フレームでは、ソフトウェア開発の流れを次のように定義しているの！

1. 企画プロセス（システムを導入する目的の明確化）
2. 要件定義プロセス（システムの仕様を決める）
3. 開発プロセス（設計・プログラミング・テスト）
4. 運用・保守プロセス（システムを使い続けるための管理）

このように、開発の最初から最後までのプロセスを整理し、それぞれのフェーズで何をすべきかを明確にしているわ。

メリットデメリット

メリット

1. 発注者と受注者の認識のズレを防ぐ
ソフトウェア開発では、発注者（企業）と受注者（ITベンダー）で認識がズレることが多い。
共通フレームを使うと、両者が共通の基準で話せるので、誤解やトラブルを減らせる

２．開発プロセスを標準化できる
開発の流れ（企画・要件定義・設計・開発・テスト・運用）が明確になる。
業界全体で統一された開発手法を使えるので、スムーズにプロジェクトを進めやすい。

3. 品質の向上につながる
作業の流れや責任範囲がはっきりするため、抜け漏れを防ぎ、品質の高いシステムを作りやすい。
開発の流れ（企画・要件定義・設計・開発・テスト・運用）が明確になる。 業界全体で統一された開発手法を使えるので、スムーズにプロジェクトを進めやすい。

4. 再利用・保守がしやすい
標準的なプロセスで開発されていると、後からの改修や機能追加がしやすい。
他のプロジェクトでも同じ手法を使えるので、ノウハウが蓄積しやすい。

デメリット

1. 柔軟性が低くなることがある
共通フレームに従いすぎると、イレギュラーな対応が難しくなる。
例えば、アジャイル開発のように柔軟に進めたい場合、共通フレームのプロセスが細かすぎることがある。

2. 小規模な開発には向かない
共通フレームは主に大規模システム向けに作られている。
小さなシステムやスタートアップの開発では、手順が多すぎて逆に非効率になることがある。

3. 運用にはコストがかかる
共通フレームに沿った開発を行うと、ドキュメント作成やプロセス管理が必要。
そのため、初期コストや運用コストが増える可能性がある

4. 経験がないと理解しにくい
共通フレームは専門的な内容が多いため、IT初心者や非エンジニアの発注者にとっては分かりにくいことがある。研修や学習コストがかかる。

共通フレームに関するITパスポート試験の過去問！

Q：共通フレームの定義に含まれているものとして，適切なものはどれか。
ア：各工程で作成する成果物の文書化に関する詳細な規定
イ：システムの開発や保守の各工程の作業項目
ウ：システムを構成するソフトウェアの信頼性レベルや保守性レベルなどの尺度の規定
エ：システムを構成するハードウェアの開発に関する詳細な作業項目

答え：イ

正解は『システムの開発や保守の各工程の作業項目』
共通フレームでは、システム開発等に係る作業項目を、プロセス、アクティビティ、タスクの階層構造で列挙しているの。共通フレームの適用に当たっては、各作業を取捨選択したり、繰返し実行したり、複数のものを一つに括るなど開発モデルに合わせた使い方をするのよ。

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