これから何をしたらいいのかわからない。そう思う新人社員は少なくありません。同じように、これから何をしたらいいのかわからない。と言う経営者も実はそこそこ存在するのです。
経営になくてはならないツール
経営の世界において、方向性を失うことは船が羅針盤を失うのと同じく、事業を危険に晒す行為です。ここでバランススコアカード(BSC)の出番です。このツールは、経営戦略を可視化し、全社的な方向性を明確にするために開発されました。
実は受験勉強の時に利用してた?
受験勉強の時は、みんな志望校を決めて、模試を受けて、自分が何が得意で、何が苦手な教科を把握して、これからどの科目をどれくらい勉強するかって計画を立てるのと同じですね。なぜか、社会人になると経営者といえども計画を立てない人が多くなるみたいなので、ここではしっかりと自分と未来を把握するって事を知っておきたいと思います。
受験勉強の時に、BSCみたいな事は、みんなやってたのよ⭐️
バランススコアカード(BSC)を正しく理解
バランススコアカード(BSC)は、単に財務的な成果だけでなく、企業活動の多面的な評価を可能にするものです。
例えば、ある企業が「顧客満足度を上げる」と言う目的のために無料のアイスクリームを配布したとします。短期的には顧客の笑顔が増えましたが、長期的には利益が減少し、結局は経営の混乱を招くと結末に。
このように、適当に一点しか見ずに経営をすると悲惨なことになるため、バランススコアカード(BSC)を用いて広い視野で全体を把握し、どこから改善するか、何のため改善するかなど、経営が良くなる事にブレずに実行するための物です。
メリット
メリットとしては、戦略的な視点を組織全体に浸透させることができる点です。また、非財務的な側面もバランスよく評価することで、短期的な利益追求から脱却し、長期的な成功につながる行動を促します。
組織というチームが現在地と目的地を把握する事は必須事項よね⭐️
デメリット
デメリットとしては、BSCの導入には時間とコストがかかること、また、適切な指標を設定するためには高度な理解が必要である点が挙げられます。
実は、結構なテクニックが必要なの
バランススコアカード(BSC)の4つの視点
①財務の視点
企業の財務成績をどのように向上させるかを考えます。これには利益率、キャッシュフロー、収益成長などが含まれます。
②顧客の視点
顧客に提供する価値と、その価値をどのように伝えるかを検討します。顧客満足度、忠誠心、市場シェアが主な指標です。
③内部プロセスの視点
効率的なプロセスを通じて顧客と財務の目標をどのように達成するかを考えます。
④学習と成長の視点
従業員の能力開発や企業文化の向上によって、革新的な成長をどのように促進するかを探ります。
4つの視点の関連性
すべては直接的あるいは間接的に経営戦略につながっていきます。言い換えれば、繋がるように設計する事が大切です。一般的な全体の流れは、学習と成長は業務プロセスの改善につながり、顧客満足度を高め、リピート率が上がることで、売上が増加するというような流れです。
KGI KGI(Key Goal Indicator)は「重要目標達成指標」とも呼ばれ、組織の最終的な目標達成度を測定するための指標です。まあ、平たく言うと「金!」です。結果を示す具体的な目標を「KGI」に定めます。いくら稼いだか。何件契約を取ったのか。何人採用できたのか。などなど
CSF CSF(Critical Success Factor)は「重要成功要因」という意味の言葉です。経営目標を達成するために重要な影響を及ぼす要因を表します。
KPI KPI とは Key Performance Indicator(主要業績評価指標)の略であり、業績管理評価のために必要な指標として使用されます。KGIが結果に対して、KPIは結果につながる実行数ってすると間違いが少ないわ。
例えば、SNS運用の場合は、フォロワーを増やす:これは自分ではどうしようもなく相手次第だけど、目指したい目標値をKGIとして設定。投稿数を増やす。これは自分次第でどうとでもなるのでKPIとして設定。CSFに「可愛い写真をとる」とか「もふもふ動画を撮る」に決定。月に100フォロワーを増やす(KGI)そのために「可愛い写真や動画」(CSF)を毎日投稿(KPI)とするって感じね。
KPI設定、および、実行を徹底してるかで、個人事業主レベルの会社か、組織だった会社かの分かれ目なるポイントよ❤️
バランススコアカード(BSC)の作成例
実際にバランススコアカード(BSC)を作成する際は、まず経営戦略を明確にします。次に、戦略を支える各視点に対して目標と指標を設定します。例としては、戦略目標に「市場シェアの拡大」を掲げ、CSFには「製品の品質向上」、KGIで「市場シェアの数値」、KPIで「新製品の開発スピード」などが考えられます。
効果は3つ
- 経営戦略の明確化:BSCを通じて、経営陣からフロントラインの社員まで、全員が同じ目標に向かって努力することができます。
- 従業員のベクトルの統一:戦略目標に基づいたKPIを設定することで、全従業員が同じ方向を向きます。
- 意識改革と業務プロセスの改善:従業員の行動を変え、より効果的なプロセスを促進することが期待されます。
BSCの作成のポイントとしては、設定する指標が具体的で測定可能なものであること、そして組織全体でバランスの取れた視点を持つことが大切です。
細かくたくさん書いてあるバランススコアカード(BSC)もありますが、機能しないと意味がありません。チームがしっかりと全てを把握し、理解し、実行までできる事が大切です。以下5つを守るとより効果を発揮します。
死守!!5つの要素
1, 明確かつ具体的に:具体的な内容で、誰もが理解できる言葉が必要です。
2,測定可能な:例えば好感度を上げるなど、測定しづらいものは適しません。SNSのフォロワー数を1万増やすなど、測定できる物が好ましいです。
3,達成可能な:今から1年以内にフォロワー500万を増やす!は、ほぼ不可能です。誰もが、これなら「ガンバレば行けそう!」と思うことが大事です。
4,期限を定める:フォロワーを1万増やす!となったものの、期限がないと実行しにくくなります。受験勉強も試験日が明確だから勉強を頑張れりやすくなれるのです。
5,経営戦略に関連:細かく色々バランススコアカードを記載していると経営戦略からブレる事があります、そもそも経営戦略を実行するためのものなので、戦略がブレたものは戦略が成立しなくなります。
最後に、BSCは単なるツールに過ぎません。大切なのは、このツールを通じて経営の舵取りをより精確にし、企業が長期的な成功へと導かれることです。経営者も従業員も、BSCを使って一丸となって目標に向かえば、企業と言う船は正しい方向に進みやすく、遭難しづらくなります。
バランススコアカード(BSC)に関するITパスポート試験の過去問はコレだ!
Q, BSC(Balanced Scorecard)に関する記述として,適切なものはどれか。”
ア、企業や組織のビジョンと戦略を,四つの視点(“財務の視点”,”顧客の視点”,”業務プロセスの視点”,”成長と学習の視点”)から具体的な行動へと変換して計画・管理し,戦略の立案と実行・評価を支援するための経営管理手法である。
イ、製品やサービスを顧客に提供するという企業活動を,調達,開発,製造,販売,サービスといったそれぞれの業務が,一連の流れの中で順次,価値とコストを付加・蓄積していくものと捉え,この連鎖的活動によって顧客に向けた最終的な”価値”が生み出されるとする考え方のことである。
ウ、多種類の製品を生産・販売したり,複数の事業を行ったりしている企業が,戦略的観点から経営資源の配分が最も効率的・効果的となる製品・事業相互の組合せを決定するための経営分析手法のことである。正解:ア
エ、目標を達成するために意思決定を行う組織や個人の,プロジェクトやベンチャービジネスなどにおける,強み,弱み,機会,脅威を評価するのに用いられる経営戦略手法のことである。
解説:BSC (バランススコアカード)は、企業のビジョンを実現するために、「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」という4つの視点から業績を評価・分析する手法です。ビジョンの実現のための戦略を具体的な行動へ落とし込んで達成までを管理します。 バランススコアカードのプロセスである各視点については以下の通りだよ。 財務の視点 株主や従業員などの利害関係者の期待に応えて良い業績を出すために、財務的にどのように行動すべきかの指標を設定する。 顧客の視点 企業のビジョンを達成するために、顧客に対してどのように行動すべきかの指標を設定する。 業務プロセス(内部ビジネスプロセス)の視点 財務的目標の達成や顧客満足度を向上させるために、優れた業務プロセスを構築するための指標を設定する。 学習と成長の視点 企業のビジョンを達成するために、組織や個人としてどのように変化(改善)し能力向上を図るかの指標を設定する。
イ:バリューチェーン分析の説明
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えろ勉は意外と役に立つよ〜って、見事、資格を取得した後に後輩たちに教えてもらえるように戦略を練ってるんだけど、、、結局は、あなた次第なんだ。頼みます😭